(1)Pro-Studio導体、そしてAirMatrix誘電体
スタジオエンジニア御用達の「Pro-Studio」シリーズは、
Revelationと並ぶＤＨラボの代表機種です。
そして新製品の「Pro-Studioエッセンス」にも、
シリーズの売りともいえる「Pro-Studio導体」および
「Air Matrix誘電体」が採用されています。
オーディオケーブルで使用される「純銅」には、
いくつかのランクがあることをご存知と思います。
信頼のおけるメーカー品であれば、
当然のように高品位な無酸素銅が使われていて、
より精度を高めた「OHNO連続鋳造銅」も使われます。
一般的な銅線は1500粒子（/ft）程度ですが、
「OHNO」では70粒子（/ft）にまで高められています。
ＤＨラボでは、更に上位の「OFHCC連続結晶（長粒）銅」を
使用します。
これは極めて精度の高い40粒子（/ft）の純銅で、
不純物を徹底排除した結果、低抵抗、低静電容量、
低インダクタンス、 単一方向性、高速伝送性という特長を持つのです。
使用された純銀についても触れてみましょう。
オーディオケーブルに使用される純銀のうち、
特に高純度の銀として、Sterling-silverまたはFine-silver
が挙げられます。
ＤＨラボでは、リベレーション・シリーズに用いられる純銀は勿論、
コーティング用の純銀に至るまで、全ての製品において、
さらに高純度な「High-Fine Silver」を米国内調達しています。
これは専門のカスタムオーダーによってのみ確保できる、
きわめて貴重な純銀です。
更に純銀導体表面は、専有技術によってミクロレベルまで研磨され、
純銀という取り扱いの難しい貴金属の特性を美しく整えます。
これには固有の「クセ」や「眩しさ」を解消する効果も含まれ、
ＤＨラボの純銀線にはクセや眩しさがないと言われる所以なのです。
導体は、DH Labs創始者Darren Hovsepianの開発した
低密度誘電体「Air Matrix」によって被覆されます。
これは誘電率:1.4という物質中最高スペックを持つ、
極めて理想的な誘電体です。
（従来最高値とされたPTFEの誘電率2.1を凌駕）
これによって伝送される信号の誘電損失が回避されます。
つまり、情報は失われることも、変質することもなく、
音源そのままに伝送されるのです。
更に、ヘビーブレイドによる強力なシールド、
電気的摩擦から生じるTriboノイズの抑制、
低く抑えられた静電容量（→スペック欄ご参照）等々、
完璧なノイズ対策が施されています。
これらの説明はPro-Studio導体に関するサマリーに過ぎません。
もしもより詳細に語るとすれば、枚挙に遑がないほどです。
(2)新世代コネクター
オリジナルPro-Studioには、
同社最大の傑作ともいえる「Ultimate Connector」が
搭載されていました。
この製品ではどのようなコネクターが選ばれたでしょうか、、、
搭載されたのはKeith Eichmann設計の新世代型コネクター。
驚異的な伝導率や低ノイズレベルを実現し、
世界のハイエンドケーブル界を席巻したRCAコネクターです。
具体的にその特徴を挙げてみましょう。
接続部にグラスファイバー強化ナイロンを使用して、
無用な電気抵抗を排除し、端子間の導電性を改善。
ホットピンには、導電率を低下させることなく、
強度を高めたテリリウム銅(cu99%/c14500)を採用し、
中空構造および純銀鍍金により抵抗値を抑制して高導電率を実現。
コールド側は側面一点接地により、
渦電流、電磁ノイズ、静電ノイズの干渉を強力に排除、等々、、、
既成の概念を打破した革新的設計のコネクターなのです。
XLR版にも、
先進構造と堅牢な部品を持つ最新型が投入されました。
導体部には導電性向上のため厚い純銀プレートが施されており、
明瞭性に優れる素晴らしい音質を確認させます。
また、コネクターとケーブルの接合部には、
新機軸のメタルプロテクターが搭載されています。
これはケーシングと同一の頑丈な真鍮製で、
コネクターにがっちりと固定される構造です。
長期に亘って安定的に使用できる耐久性と共に、
強力な制震機能を併せ持つため、
音質向上にも大きく貢献しています。
(3)アキュレート、そしてハイフィデリティ―
さて、肝心の「Pro-Studioエッセンス」の音質ですが、
予想されるとおり、極めてアキュレートなものです。
導体および誘電体、そしてコネクターの持つ先進性は
遺憾なく音質に繁栄しています。
アキュレートそしてハイファイ、、
これらの言葉はしばしば誤解を受けますが、
決して機械的で冷たい音質を意味しません。
「Pro-Studioエッセンス」は、
癖がなく、自然で、ウェルバランスな音質を聴かせます。
勢いのあるヴィヴィッドな音源はそのままに、
彫の深い、内面的な表現も、またそのままに、、、
そうあればこそ、スタジオユースに採用されるのです。
(4)「エッセンス」
「Pro-Studioエッセンス」は、粉飾を廃し、
必要不可欠な要素のみを追求した、きわめて実利的な製品です。
まさに「Essence（本質、真髄、実在）」の言葉どおりです。
確かに音響スタジオ現場に相応しい製品ともいえますが、
プライベートなオーディオシステムでもその利点は存分に発揮され、
リスニングに充足と感動をもたらすことでしょう。
(「オーディオアクセサリー銘機賞2024」、「オーディオ研究」Recommend ）
【ご参考】
[DH Labs]「Pro-Studioシリーズ」を使用するレコーディングスタジオ、マスタリングスタジオの実例 ： 3D Audio、APS Mastering、Arf! Digital Mastering、Brookwood Studio、Chicago Audio Works、Classic Sound、Definitive Recordings、Groove Lab Mastering、Looking Glass Audio、The Hit Factory、Pomeroy Audio (Doug Pomeroy)、The Cutting Room、The Music Palace、The Poole Room、Prestant Records、Waterlily Acoustics、Zen Mastering …等々
[諸元]
■純銀コートOFHCC連続結晶銅導体/22芯撚線、DH Labs専有導体表面処理、DH Labs純正低密度エアマトリックス誘電体（誘電率:1.4）、重層網線シールド、Triboノイズ抑制、低静電容量：12 pf/foot (39 pf/meter) Red to White // 21 pf/foot (69 pf/meter) Red to White + shield、全径：7.1mm ■RCAコネクター：純銀鍍金テリリウム銅製ホットピン(cu 99%/c14500)、グラスファイバー強化ナイロン、真鍮製ケーシング、最大径13.7mm、全長43.7mm ■XLRコネクター：純銀鍍金銅製ニードルコア、真鍮製ケーシング（抗電磁干渉設計）、接合部メタルプロテクター搭載、最大径18.5mm（バックル部除く）、最長88mm（Female、メタルプロテクター含む）
※ 0.5m単位の長さでご注文いただけます。価格、納期などお気軽にお問合せください。
